日曜日に、虎ノ門ヒルズでアルコン社主催のレーザー白内障の勉強会があった。うちのORTの保坂君と参加してきた。うちは、彼と二人三脚ではじめて、今までの全症例において情報の共有と経験を共にしてきた。これからも…。うちの白内障手術(レーザー白内障手術、乱視矯正マニュアル白内障手術)には、無くてはならない存在だし、これ以上ない相棒。
実は…これから導入を考えている先生達向けの会でもあったため…私の期待したトラブルシューティングなどの実際の難症例の検討会とはちょっと違う会であった。が…基本事項の再確認と他院の取り組みなど普段では知り得ない貴重な内容でもあった。
特に実際、未だ現役の眼科医(杉田眼科の杉田院長)がレーザー白内障手術を受けた体験談は…恐らく世界初?かと会場も大いに盛り上がった。患者様には、手術中あんな感じに見えているのか?…。
今回の会で…オーガナイザーの先生達はじめ会場にいた全ての人間が、レーザー白内障手術は、より高いレベルで安全性が担保された手術であること(人では及び得ない領域)、またプレミアレンズ(多焦点レンズ…2焦点と3焦点レンズ)との相性は抜群との再認識を得たであろう。付け加えると…どんな名医でも体調や気分で、術後クオリティーに差が出てしまうマニュアル手術。その人間が、人間だからこそ差が出てしまう領域を圧倒的な技術力でカバーしたのがレーザー白内障手術だと考えると分かりやすいかもしれない。
実際…当院ではじめてみて、実は初期のラーニングカーブは確かに存在するし、ちょっとしたコツも多々あります。従来の白内障手術とは別物と考える先生もいます。が、私は慣れ親しんだ従来の白内障手術の最高のアシスタント(味方)であると考え使用しています。だからより安全でよりクオリティーが高い手術を提供できているのです。もちろん術前検査(ベリオン)あっての事だと付け加えます。
うちの3本柱の一つであるレーザー白内障手術。去年の12月から開始して、ご好評によりすでに50眼近くを執刀させて頂きました。患者様の意識の高さからなんだと思います。そして術後、多くの患者様に、満足して頂けています。より安全で精巧な手術(レーザー白内障手術)であれば…当たり前の結果。と思う反面。日々の診療の中で…この素晴らしい技術(安全で精巧精密)や多焦点眼内レンズの良さをしっかり伝えられているのか?まず、多焦点に2焦点と3焦点レンズが存在すること。そして…2焦点には欠点があり3焦点には遠く及ばないこと。その情報をしっかり患者様に発信出来ているのか?まず、うちの職員達にしっかり伝わっているのか?システムを含めた今後のうちの課題です。笑。
私自身が、白内障なら…間違いなく両眼にレーザー白内障手術と3焦点IOLを選択します。3焦点レンズは、残念ながら日本未認可のレンズです。自費(高額)でしか使用出来ません。今、先進特約(国内)で使用出来るのは…2焦点レンズです。どちらも多焦点眼内レンズと呼ばれますが、私は全くの別物と捉えています。しつこいですが…3焦点は、2焦点の欠点を補うのに余りある恩恵を受けられる真のプレミアレンズだと考えています。乱視矯正も3焦点なら可能です。
また、同時に3焦点レンズのもたらす術後のクオリティーは、老眼治療の答えなんだと考えています。そう考えると…白内障手術は、視力が落ちて不自由になったから手術の時代から…老眼を自覚された年代のかたにも、手術に…の時代になっていくかもしれません。今後もレーザー技術はさらに発達発展するだろうし…3焦点以上のレンズが開発されるであろうから…。
もちろん…先進特約を利用されて、うちでレーザー白内障手術と2焦点眼内レンズを入れられた多くの患者様は単焦点レンズ(一般保険)を入れられたかたよりも、当たり前ですが、日常生活において圧倒的に眼鏡が要らないシチュエーションが多く満足度は高いようです。間違えて欲しくないのは…決して保険での単焦点レンズが悪いわけでは無く、しっかり理解してその方が選択されたかどうか?なのです。金銭面など総合的にしっかり情報を伝えられたうえでの選択。白内障術後の生活を送られるのは、間違いなく患者様本人で、我々術者ではありません。その長い生活において、眼鏡使用や見えかたに本当に納得され決定されましたか?
白内障手術に、どこまでお金や時間をかけるか?人それぞれの価値観なんだと思います。70歳で90%の発症率と言われる白内障。自分の父親を見ていても、今の70代はまだまだ活動的で元気な人が多い。昔のようにはっきり物を見たい。眼鏡から解放されたい。誰もが当たり前のように描く希望。それが…現実になっています。
眼科からアンチエイジング。その一つの提案がレーザー白内障手術に多焦点眼内レンズなのです。若い時と同じような見えかたに近づけたいなら…間違いなくその選択。先進特約を利用して2焦点の多焦点眼内レンズでも良いですが…よりクオリティーの高い見えかたをがご希望なら3焦点眼内レンズの選択…になるのではないでしょうか?自由に選べる時代です。
ただし、全ての眼がレーザー白内障手術の適応にはなりません。もちろん相談会や説明会。術前検査や簡易な適応検査など…もっと気軽に最先端白内障手術を皆様に知って頂けるように、下之城から発信していきます。それがレーザー白内障手術装置を北関東初導入したうちの使命であり、私にいつもありがたいアドバイスをして頂ける七里眼科院長の山崎先生(日本初導入した)への恩返しかとも考えています。
下之城眼科は、臨床における3本柱を常に意識して高いレベルでの医療知識や技術を提供し続けます。それが開業医に課せられた地域医療水準の向上の使命に繋がると考えるからです。
また、開院して3年。スタッフの入れ替わりは今だ激しいですが…嬉しい事にやっと現場における3本柱(受付、検査、看護部門のリーダーたる人材)が確立出来つつあります。リーダーを中心に…院長はじめ、全職員達が患者様のために出来る事を日々模索して、人間的にも成長していける組織を…職場をこれから作っていけるものと信じています。